審美歯科治療

審美歯科ってなに?

日本人と欧米人では歯に対する意識がかなり異なっており、これはその文化の違いから生じていると思われます。日本では昔から口元は隠すもので歯を他人に見せることは下品なことだという文化があり、いまだに笑う時に口元を手で隠すしぐさを良く見かけます。
 これに対して欧米ではキスの習慣とともに笑顔はコミュニケーションの手段として日常的に使われており、笑顔で接することが相手に対するマナーのひとつと考えられています。したがって口元に対する関心度は高く、虫歯は元よりは並びや歯の色にこだわりを持っている人が多いのもうなずけます。そんなこだわりの中からより要求度の高い治療をするために生まれたのが審美歯科という分野なのです。
 審美歯科とは、本来持っている歯の機能と美しさを追求し、それに患者さん個人の要求を調和させていく新しい歯科治療の領域です。ここの患者さんの健康を第一に考え、いかに機能的で、美しい笑顔を回復するかがテーマです。日常我々が行っている治療の中から代表的な審美歯科治療を紹介します。




代表的な審美歯科治療

ティースホワイトニング

ホワイトニング
(ブリーチング・ライトニング)

オフィスホワイトニング
(パワーホワイトニング)

ホームホワイトニング

ラミネートベニア法
(セラミックベニア法)

クラウニング法








ティースホワイトニング

たばこのヤニ、コーヒーやお茶のタンニンなどの歯の表面に付着している外因性の着色に対する処置で、超音波やエアーポリッシャーで着色物質を取り除き、歯本来の色調を取り戻す方法です。

ホワイトニング(ブリーチング・ライトニング)

ティースクリーニングでは取り除くことができない歯の表面の細かい溝に入り込んだ着色物質の除去や、歯本来の色そのものをより白く、明るくするために行われる処置で、歯科医師の手によって診療室で行うオフィスホワイトニング(パワーホワイトニング)と、患者さんが歯科医師の指導のもとで自宅で行うホームホワイトニングがあります。

オフィスホワイトニング(パワーホワイトニング)

歯の表面にホワイトニングジェルを塗布して、ホワイトニング用ライトやアルゴンレーザーを照射することで漂白効果を得る方法です。ホワイトニングの対象歯数にもよりますが、通常1回の通院において60分程度の処置時間を必要とします。とても即効性の高い治療法です。
歯面にパワーホワイトニング用のジェルを塗布

歯面にパワーホワイトニング用のジェルを塗布

パワーホワイトニング用のアルゴンレーザー

パワーホワイトニング用のアルゴンレーザー

パワーライト

パワーライト

レーザーやパワーライトを照射してパワーホワイトニングをしているところ

レーザーやパワーライトを照射してパワーホワイトニングをしているところ

ホームホワイトニング

クリニックで歯型から個々の患者さんにあったホワイトニングトレー(マウスピース)を作製し、トレーの内側にホワイトニングジェルを填入しお口に装着するだけで漂白効果を得る方法です。歯科医の指示にしたがって患者さん自身が手軽にどこでもできる治療法です。治療にかかる日数や時間は使用するジェルの種類にもよりますが、1日のうち1時間~4時間のトレー装着が必要で、7日~21日程でゆっくりと漂白効果が現れます。
before

before

before

before

ホワイトニングトレー

ホワイトニングトレー

ホワイトニングトレーの中にホームホワイトニング用ジェルを填入

ホワイトニングトレーの中にホームホワイトニング用ジェルを填入

ホワイトニングトレー装着

ホワイトニングトレー装着

上顎のホワイトニングが終了。その後、下顎も同様に ホームホワイトニングを実施。

上顎のホワイトニングが終了。その後、下顎も同様に ホームホワイトニングを実施。

after

after

after

after

ラミネートベニア法(セラミックベニア法)

歯の表面に厚さ0.3mm~0.7mm程度のセラミックのシェルを貼り付けて歯の色を変える方法で、歯と歯の隙間や歯の形もある程度変えることが可能です。
before

before

前歯の隙間を治したい

前歯の隙間を治したい

after

after

前歯2本をラミネートベニアすることで 隙間のないきれいな歯列に回復しました。

前歯2本をラミネートベニアすることで 隙間のないきれいな歯列に回復しました。

正面からは治療したのがわかりません。

正面からは治療したのがわかりません。

クラウニング法

セラミクスやハイブリッドセラミクスの冠(クラウン)を歯にかぶせることで、歯の色のみならず歯並びや形などを変えるような場合に用いる方法ですが、大幅な歯並びの改善は望めません。ラミネートベニア法より歯質削除量が多くなるため、神経の治療が必要となる場合もあります。